「2人に1人は癌になる」は本当? がんの罹患率の話

保険会社のパンフレット・CMなどを見ていると、「2人に1人が癌になる」というフレーズを良く見ます。

「50%の確率で癌になります」と言われるとかなり怖いですが、前々からこのデータって本当?と思っていたので今回統計情報などを元に調べてみることにしました。

癌の生涯罹患率は54%だが、50歳までの罹患率はたった2%

国立がん研究センターの統計を見ると、2005年男性の癌の生涯罹患(りかん)率は、54%となっています。これは、54%の人が一生のうちに癌になるということを示しています。

<2005年度の年齢別がん罹患リスク (男性)>

現在の年齢 10年後 20年後 30年後 40年後 50年後 60年後 70年後 80年後 生涯
0歳 0.1% 0.2% 0.4% 0.9% 2% 7% 19% 37% 54%
10歳 0.1% 0.3% 0.8% 2% 7% 19% 37%   54%
20歳 0.2% 0.7% 2% 7% 19% 37%     54%
30歳 0.5% 2% 7% 19% 37%       54%
40歳 2% 7% 19% 37%         54%
50歳 5% 18% 37%           54%
60歳 14% 35%             54%
70歳 26%               54%
80歳                 54%

2005年国立がん研究センター年齢別がん罹患リスクより

 

ただ、上記の統計を見てもらえればわかりますが、癌の罹患率というのは年齢を経るごとに増加していき特に50~60歳以降に急激に増加していくのです。

裏を返すと、若年者の癌罹患率は低く、50歳までに癌になるリスクは2%、40歳までだったら0.9%となっています。

また、これは罹患率なので、死亡率でいうと、50歳で0.6%、40歳で0.2%となります。

<2005年度の年齢別がん死亡リスク(男性)>

現在の年齢 10年後 20年後 30年後 40年後 50年後 60年後 70年後 80年後 生涯
0歳 0.0% 0.0% 0.1% 0.2% 0.6% 2% 7% 16% 26%
10歳 0.0% 0.1% 0.2% 0.6% 2% 7% 16%   26%
20歳 0.0% 0.2% 0.6% 2% 7% 16%     26%
30歳 0.1% 0.5% 2% 7% 16%       26%
40歳 0.4% 2% 7% 16%         26%
50歳 2% 7% 16%           26%
60歳 5% 15%             26%
70歳 11%               26%
80歳                 26%

2005年国立がん研究センター年齢別がん死亡リスクより

 

以上のことから、確かに「2人に1人が癌になる」というフレーズは間違いではありませんが、大半は60歳以降で、また癌になった方でも死亡する割合となるとさらに低くなります。

がん罹患率を公式HPで掲載している保険会社は結構ありますが、年代別のがん罹患率を掲載している保険会社が少ないのが不思議です(がん保険を検討している方にとってかなり大事なデータだと思うのですが)


ただ、「だからがん保険に加入する必要がない」と言うつもりもありません。

若くして癌になる方も少なからずいるわけですし、平均在院日数も短縮化の傾向はあるものの入退院を繰り返す人もいるでしょう。また抗がん剤治療で長期間通院することになったら費用もかなりかかりますし、保険適用外の高度先進医療も確率はかなり少ないながら受ける可能性もあります。がん保険の加入も1つの選択肢になるでしょう。

怖いのは、何も考えないで掛捨てのがん保険に加入し、50、60歳になった時、保険料が急激に上がるため、払えなくなり、解約か保障内容を大幅に下げる結果になってしまうことですね。

保険料は、「その年代がどれくらい癌になりやすいか?」という統計から主に決められるので、当然がんになりやすくなる50~60歳以降、保険料の上がり方は増えていきます。

例)A保険会社の年齢別がん保険料金をシュミレーションしてみた結果(男性・掛捨て)

20歳 1100円
30歳 1180円
40歳 1770円
50歳 2970円
60歳 6080円
70歳 9630円

がん保険に加入する際は、がんの罹患率や保険料のことも考え、終身にするのか、掛捨てにして老後は貯蓄で治療費用をまかなうのか?などある程度自分の考えを決めておくことをおすすめします。

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